20130629 危ない経済

皆さん。今日は経済のお勉強です。
アベノミクスによって、あたかもデフレが解消され日本経済が良くなって、将来明るい兆しが出てきてるんじゃないの~なんて、ノーテンキな事を言ってる場合じゃありません!!!
アベノミクスの真の狙いは何なのか?国民の事なんか何にも考えちゃいない、やつら(政官財学報)の為の政策だと言う事がこの2つのビデオを見ると分かります。
浜矩子氏:アベノミクスは浦島太郎の経済学だ
野口悠紀雄(インフレ目標2%は達成不可能)
 
 
要約すると、
浜矩子氏
①今のアベノミクスがやろうとしていることは、田中角栄の列島改造論のような、公共事業によって、経済が活性化(もう死化した、経済の教科書に載っている乗数効果=最新の経済理論では、新興国ならまだしも、成熟経済においてはその効果はほとんど無いことが既に立証されている)するんだと言う一昔前の幻想を、又、繰り返そうとしている。
 
②このまま金融緩和(日銀の国債買取)を行っていくと、実体経済は全く良くならないのに、金余りのマネーゲームだけが加速されて、製品デフレと資産バブルが引き起こされ、デフレ恐慌になる。
 
③そもそも、これだけ成熟した日本経済において、経済のパイを大きくする必要があるのか?新興国ならまだしも、もう成熟しきって、これだけの富を持っている国、ましてやこれから人口が減っていくのが分かっている国なのに、成長=人々の幸福とすること事態が間違っている。むしろ、正常な富の分配をするだけで、仮に経済成長率0でも、人々は十分幸福に暮らせる。
 
③人々が幸福に豊かに暮らせる世の中を作るためにはどうすればいいのか?これだけのスケールで、成熟経済社会に入って、それを達成した国は前例が無く、日本がパイオニアと言っていいので、世界が固唾をのんで見守っている。
 
野口悠紀雄氏
①金融緩和でインフレターゲット2%は絶対に達成できない。
 
そんなことは過去に何度もやっていて、失敗しているのに、その量が足らなかったんだと言う発想自体が間違っている。
 
なぜかと言うとインフレになる為には、お金が市中に大量に出回って、人々の購買力が高まらないとインフレにはならないのだが、いくら国債を日銀が買い取っても、銀行にお金が残るだけで、それを借りようとする企業がいない、もしくは銀行が貸そうとしない限り、市中にお金が出回ることは絶対に無い。
 
※ここのところ、円が下がって、原油などの価格が上がっているが、過去にも2005あたりに、1ドル120円の時代があったが、それだけでは消費者物価指数は1%も上がらなかった。むしろデフレ経済によって、マイナスとなる年が多かった。
 
この金融緩和だけで、デフレが経済が解消されることは絶対にないと言う事。
 
②むしろそんなことは100も承知で、金融緩和の真の狙いは、地方の票を集めるためのばら撒きをやる為には、国債を発行しなければならない→国債を増発すると金利が上がってしまうので、それを防ぐために、日銀が銀行を経由して間接的に国債を買っているだけ。
 
ようするに、経済の為でも、国民の為でも何でもなく、政府の為に金融緩和を行っていると言う事で、インフレターゲット2%と言うのは、いつまでたっても達成できないことが分かっていて、達成できないからいつまでも日銀が国債を買い続ける為の隠れ蓑に使っているだけ。
 
③そんなことがいつまでも続けられるかと言うとそんなことは無く、既に札割れ(ふだわれ=日銀が買いたくても銀行・金融機関が売ってくれない=その銀行・金融機関も国債を買いきれなくなって、海外の金融機関が買い始めている→中国など)が、頻発している状況が去年の9月から起こっている。
 
④一番怖いのは、この状況を解消する為に、日銀法を改正して、日銀が直接、政府から国債を直接買い付け(国債の日銀引き受け)をすればいいわけだが、今の日銀法が出来る前の戦時中にこれを行った時に、余りに増発しすぎて、国債の信用が無くなり、紙切れ同然となり、ハイパーインフレを引き起こし、お金の価値が100分の1となった。
 
→これが起こったら、皆さんの預金が封鎖され、1,000万円の預金があっと言う間に10万円の価値になると言う事です。そして、その兆候がここのところの金利上昇に現れてきている。
ようするに、既に日本の国債の信用度が落ちてきていて、国債を発行しても、買い手がつかなく金利上昇を招いていると言うこと。
 
危ないですよ~!!!!
 
何しろ、アベノミクスの3本の矢って、「金融緩和」「公共事業」「原発の輸出」って言ってるだけで、古い自民党の体質そのままを引きずった、周回遅れのガラパゴスのような何の知恵も無い事言ってるだけなんすから・・・・・・・・・・・・・・・・・