4号機が危ない 2012.01.14

4号炉の危なさは、このサイトでも紹介してきましたが、田中優さん(朝日ニュースターの愛川欽也パックインジャーナルにもたびたび出演していて、反原発の立場で適切な発言をしているので、私も注目していた人です)のメルマガが非常に分かりやすいので、下記に転載します。
 
それと大事なのは、この4号炉は津波で壊れたんじゃない、地震で壊れたって事。
 
もともと1~3号機も、地震で冷却システムの給排水管が破断してたので、地震発生直後から大量のキセノン(ウランやプルトニウムが核分裂しないと出てこない物質)が出ていて、津波到達前にどっかの配管から大量に漏れたんでしょう。
 
現場の情報からも、敷地内が地割れして水蒸気が出てたって報告されていて、地盤が一番弱いところに立っていた4号機の建物が地割れによって、傾いてしまったんです。
 
ようするに尋常じゃ無い地盤崩壊があの福島第一原発の敷地を襲っていたってことです。
 
仮に津波が来なくて、全電源喪失していなかったとしても、地震で既に冷却システムが破壊されていたので、それだけでメルトダウン・核爆発(1号機は水素爆発だけど、3号機は水素爆発から誘発されたプールの核燃料の即発臨界核爆発(ガンダーセン博士))は起こっていたと言う事。
 
そして今、一番恐れられているのが、田中優さんも言っている4号機建物の崩壊。
 
1月1日のたった震度4の地震で、急激に水位が下がって、核燃料が大気中に露出、その影響で福島で2~3日に観測されたセシウム134と137降下量がたった2日で558.1メガベクレル/平方キロメートル(11月1ヶ月間の347.7メガベクレル/平方キロメートルをたった2日で超えている)。
その後も、1日当たり60~70メガベクレル/平方キロメートルが降り続いている。
 
これで、もっと凄い地震が来て、プールがひっくり返ったらどうなっちゃうのか?
 
2号機にしたって、キセノンが出続けていて、ほんの2ヶ月前から再臨界を防ぐホウ酸を入れてなんとか治まっているだけなのに・・・・・
 
プールひっくり返ったら、現場の作業員はみんな逃げちゃうことになるんで、もう暴走を止められない。東日本全滅の日は近い。
 
※スマトラ沖がそうだったように1年後の今年3月が危ないようです。北海道大学森谷教授いわく再びM9クラスが来ると警告していて、地震予知に使われる地震エコーの観測状態が去年の1月の状態に酷似して来ているようです。~やばい~
 
以下、田中優さんのメルマガ転載
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>収束宣言して「避難は絶対起こらない」と言った直後の元旦、関東を地震が襲ったわけです。地震はわずか震度4、日本じゃさほど驚かないレベルです。ところがそこから、福島第一4号炉の冷却水の漏れが始まったわけです。これ、政府は「最も核燃料の溶融が懸念された4号機について耐震補強工事を施すなどし、こうした(危機的な)事態は回避された」と言っていたんです。今回の冷却水漏れは、4号炉が地震で傾いたことが原因と見られています。
> 「耐震補強工事を施し、危機は回避された」んじゃないんですか?
>また「想定外」なんでしょうか。
> そっちは想定外でも、「最も核燃料の溶融が懸念された4号機」であることは変わらないわけですよね。
>
> みなさん覚えていますか? 4号炉が爆発したとき、この原発は稼働していなかったんです。原子炉の隣にある「使用済み核燃料のプール」に置いてあった、冷却中の使用済み核燃料が水を失って熱くなり、燃料棒を覆っているジルコニウムが溶けて水素を発生させたんです。それで爆発したんです。
>
>その冷却水が今、漏れているんです。爆発して、どこまで核燃料が溶けたのか、まだ分からないままです。しかもその位置は、原子炉の高さと同じ高さにあります。
>この4号炉が崩れ落ちたら、核燃料がそこらに散らばってしまいます。誰ももう冷却できません。メルトダウンして、チャイナシンドロームになるのは避けられないじゃないですか。
>それが「最も核燃料の溶融が懸念された4号機」なんです。
> それを管理しているのが「絶対起こらない」という政府の細野原発担当大臣と、自分の責任だと思っていない東京電力なんです。
>危険だと思いませんか?
>
> 「耐震補強工事を施した」と言われても、震度4で影響が出ちゃう対策ってどんなもんなんですか?近所のボロ家だって傾いてないっすよ。
>これが怖いんです。あなたたちが信頼できないんです。言ってる端からボロが出てるじゃないですか。ジンクスで言うなら、「住民が追加で避難しなければならない事態」はきっと起こるでしょう。毎回裏目に出ていますから。
>
> ぼくは2011年3月15日朝に流したように、もう一度「できるだけ避難を」というメールを残念ながら流さなければならなくなるかもしれません。今すぐではないですが、準備をしておいてほしいと思います。日本は地震の極めて多い国です。しかもその地震の数は、2000年以降は桁外れに多くなっています。
>
>震度4で傾いて水漏れする原発が、今後も無事であると予想するほうが難しいです。しかも使用済み核燃料の束は、1,331体もあるんです。
>こいつが頭から降ってきたら、もう無理ではないですか?
>日本の中だけで避難しても足りないかもしれません。運が悪ければ、核爆発するほどの量です。
> 1月5日の夜には、福島県の中通りのほうに震度4の地震がありまし
>た。かすってるじゃないですか。原発のある浜通りまであと少しです。
>
> この使用済み核燃料を、一体ずつ抜き取って、別な場所に、安全に管理しなければならないと思います。収束宣言は、それからにしてください。核燃料がどうなっているのかわからないのに、収束宣言するのはばかげています。もっと責任感を持って、もっと真剣に考えてください。
>
> 
>日本は原発を建てたときから、地震と津波に関しては保険を掛けられませんでした。確率が高すぎるからです。しかも今回の事故を「津波のせい」にしようと
>してます。「千年に一度の津波」だと。でもそれもウ
>ソですね。
>IAEA(国際原子力機関)に報告した津波高は「14~15メートル」ですが、それは水が上がった「侵入高」でしょ? 
>津波は波の高さである「津波高」で言うことになっているんです。今回の津波
>高は7メートル程度です。昭和8年にも同程度の津波が東北に来ている
>じゃないですか。百年も経っていないんです。
>それでも「千年に一度」ですか?
>
> ぼくらの将来をなくすのは、政府や東電のような「無責任と不真面目さ」のおかげだと思います。しかし私たちも反省すべき点があります。
>「自分で判断してこなかったこと」です。
>考えるのをあきらめて、どっかの無責任な専門家を信じて、自分の生命に対して無責任な態度をとってきたことです。
>
> とりあえず避難できる準 備をしてください。仕事も学校も家も何も捨て去る準備を。
> 今の福島第一4号炉の状態は、それほど危ういと思います。